コロナ禍の影響
コロナ禍になってから、パートで勤めていた、ぱんみみさんのシフトが減り始めた。「こんな時代だし、仕方ないよね」と自分に言い聞かし、ぱんみみさんのパンの配送の手伝いをしながら、自分で仕事を作れないかと考え、催事での食パンの売り方を教えていただいた。
店舗でシフトに入れないなら店舗外でと考えたのは良かったけど、そうそう催事の話もいただけず、コロナ禍の影響で催事そのものが減ってきているようだった。
初めての営業
ぱんみみさんにパンを卸してもらい、小売ができないものかと考えた。はじめは近くの喫茶店さんにパンを卸してもらおうと、配達のノウハウも活かして営業をして周った。みなさん優しくて話は聞いてくださるのだけど、卸してもらうまでにはいかない。
主人に相談すると、自分で催事会場に営業をかけてみたらどうかと勧められた。「よおしやってみるか」と思うが、なかなか重い腰が上がらない。九州から来てそれほど土地勘もなく、催事の営業経験もないのが理由だった。
スーパーさんの客数
コロナ禍で制限のかかる世の中でも、毎日行くスーパーさんには沢山の人で溢れていた。「スーパーさんで売ってみたらどうか」主人が言っていたことを思い出した。はじめはどこに周ったらいいか分からなかったが、こちらが選べるほどのものじゃない。選んでいただくのだからと手当たり次第にお話させていただいた。
1人きりでの催事
そんな営業活動も身を結び、初めて自分でとってきた催事会場で販売をした。前日から不安に押しつぶされそうになったけど、自分１人で何とかしないと誰も助けてはくれないと言い聞かせ。その日を終えた。初めて自分１人でやりきった達成感と利益を手に、１日中働いた疲れはどこかへふっとんだ。
あれからもうすぐ1年
スーパーさんでの催事をやり始めてからもうすぐ1年になろうとしている。なかなか思うように利益をあげられなかったが、ようやく商売の勘がついてきたように思う。まだまだ改善点はあるけれど、分かってきたこと、お客さんに喜んでもらえることが増えてくると、やっぱり楽しい。
主婦でもやれること
ぱんみみさんの理念で好きなのは、女性の社会進出の応援。主婦でも商売をやれること、それを自分が体現しようと思ってやっている。自分がちゃんと商売として成り立つようにもっていければ、私と同じような女性を応援できると思っている。
そんな日が来るまで、一生懸命パンを売っていきます。
